4月、彼は自分のホンダを運転して、わたしの家にお喋りにやってきました。
ドアを開けたとたん、わたしは彼の目尻に細かなシワができているのを見つけました。
しゃれたメガネでも歳月の残した痕跡は隠せないのでしょう。
わたしはまたあの細い指を思い浮かべ、何とも言えないむなしさを感じました。
「・・・この何年かのいろいろなこと・・・
ぼくに言わせれば、やはり"本人じゃなければ分からない"のあの一言だね。
あの頃、時間が逆に流れたらどうこうなんて一緒に話していたことがあるでしょう。
覚えているかなあ。
時間が逆に流れるなんてことは絶対にないんだから、まったくあの頃は無邪気なものでした。
もし神様が人間に過ちを改めるチャンスを与えていたら、この世には"経験"だとか"教訓"なんて言葉は役に立たなくなってしまうじゃないか。
過ちの中には改めることができて、"改めればいい同志"というものもあるけれど・・・
改めるチャンスなんか永遠にない誤りだってあって、"改めない方がいい同志"っていうことだってあるのさ」。
そんな彼も国際結婚 相談所に通いはじめてから新たな恋に出会い、今ではとても幸せそうに暮らしています。